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ABOUT

中川知也のネイルアートは、マニキュアというよりは、指から伸びた未来的な短剣のように見えることが多く、それを身に着ける人を、その強力な爪で喉を引き裂く準備ができている銀河系の生き物に変身させます。長くて尖っていて、かみそりのように鋭いナイフから翼の付いたハート、精巧なつららまでさまざまな形のネイルは、その美しさ、創造性、技術において畏敬の念を抱かせます。「私は今まで見たことがないものを見るのが好きですし、美しくて珍しいものが大好きです」と彼はDazedに語りました。「自分のアートでそれを実現したいです。」東京を拠点とする中川が2020年に初めてネイルを始めたとき、作品はより繊細で、指からはほぼ顕微鏡レベルのアメーバの塊が生えていました。テクノロジーと自然が完璧に調和している遠い未来に鍛えられた武器という現在の彼のスタイルは、一見すると完全な変化のように見えるかもしれませんが、よく見るとモチーフと貫く線が浮かび上がります。中川の作品の根底にあるのは、自然の形、植物、鉱物、生き物からインスピレーションを得た有機的な形です。この影響は、間違いなく、和歌山県の小さな島、紀伊大島で漁師をしていた中川の経験と、自然に囲まれた環境で育ったことに遡ります。数年前、パートナーであるネイルアーティストの松永栄一にインスピレーションを受けて、釣りから釘作りに切り替えましたが、今でも島に戻って作品を作り続けています。その制作には、CAD、3Dプリンター、エアブラシが使われています。その結果生まれた作品は、ビョークやリナ・サワヤマからイリス・ヴァン・ヘルペンのモデルまで、あらゆる人に着用されており、今後もさらに多くの人が着用することになるでしょう。

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